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【3カ月レビュー】本の要約サイト「flier」は、「精読すべき本を厳選したい」人におススメしたい

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本の要約サイトとして知名度を上げている「flier」の有料プラン(ゴールド:読み放題、2,000円/月)を3カ月利用したので、10分以内で読める文量でレビューしてみたい。

要約すれば、「ほとんど本を読まない人が読書習慣をつけたい」、「精読すべき本を厳選したい」、「情報収集の幅を広げたい」人にお勧めしたいサービスだ。

 

ビジネス書を中心に、1冊10分で読める要約を紹介

日本では、年間8万冊、ビジネス書だけでも6,000冊が販売されていると言う。「flier」は、多忙なビジネスパーソンを対象に、厳選された本の要約を通じて、ビジネスに役立つ知識・教養を身に付けることを目的としている。

要点1要約は、1冊10分程度で読める量とされており、毎日1冊追加される。

要点2:経営者や大学教授などの著名人・専門家などが「ビジネスパーソンがいま読むべき本」を厳選し、各分野の専門家が要約することで、高い品質の維持に努めている。

要点3:要約は、PC、タブレット、スマートフォンに対応しており、通勤時間や休憩の合間に読むことも可能。

ジャンル

スキルアップ・キャリア 起業・イノベーション 政治・経済
自己啓発・マインド 人事 ファイナンス
生産性・時間管理 マーケティング テクノロジー・IT
リーダーシップ・マネジメント 産業・業界 サイエンス
経営戦略 グローバル リベラルアーツ

 

ジャンルは、ビジネス書・教養書が多く、話題の本も多く扱われている。すでに1,400冊程のストックができている。

ちなみに、2018年5月1日現在で無料で読める要約は、次の20冊。

「老子」「モチベーション革命」「SHOE DOG」「スタンフォード式 最高の睡眠」「鬼速PDCA」「多動力」「サピエンス全史」「ライフ・シフト」「利己的な遺伝子」「夜と霧」「ロジカル・シンキング」「新訂 孫子」「シンプルに考える」「21世紀の資本」「人を動かす」「7つの習慣」「ビジネスマンのための「読書力」養成講座」「スタンフォードの自分を変える教室」「イシューからはじめよ」「これから「正義」の話をしよう」

「老子」のような古典から、「人を動かす」といったいわゆる自己啓発書の名著、「サピエンス全史」「21世紀の資本」といった読み応えたっぷりな大作まで幅広い。

プラン

プラン フリー シルバー ゴールド
価格 無料 500円/月 2,000円/月
閲覧可能数 20冊
(月2冊変更)
フリー有料

コンテンツから
5冊まで
無制限

 

プランは無料コンテンツのみ閲覧可能なフリー・プランのほか、月5冊まで読めるシルバー・プラン、読み放題のゴールド・プランの3種類。

シルバー・プランは、お試し的な要素が強く、30分もあれば、5冊程度なら読めてしまうので、このサービスを満喫するのであれば、ゴールド・プランを選択すべきだ。

 

要約のスタイル

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上の図では、文字をぼやかしているが、まず、書籍の基本情報に続き、要約者による簡単な書評(レビュー)がある。その後、箇条書きの要点が2~3点、続いて、本格的な要約に入る。

そのため、要約者のレビューや要点を見て興味がわけば、要約を読み進めていけば良い。

 

「flier」の良い点、そうでもない点

1.話題の本のエッセンスが分かる

新聞等の書評はいわゆるネタバレを極力避けているが、「flier」では、その本のエッセンスに触れることができる。要約によっては、書籍全体をまとめたものだったり、中核的な章に焦点をあてたまとめだったりするが、10分程度の短時間で概要を掴めるメリットは非常に大きい。ちなみに、要約は出版社のチェックも経ているそうなので、出版社お墨付き(容認?)の要約とも言える。

会話で話題になった時に、おおまかな内容を知っていると知っていないとでは、大きな違いがあるはず。ただ、精読しているわけではないので、知ったかぶりは禁物。

2.自分の関心に偏らない

自分で本を探すと、どうしても関心のあることに偏りがちだが、「flier」は、様々な著名人や専門家が厳選した書籍を紹介するため、ビジネス書や教養書が多いものの、その選択は多様性に富む。

必ずしも関心が高いわけではない書籍にも目を通すことができる点で、知識の幅を広げることにも役立つ。

3.隙間時間に手軽に読める

大部の本であればあるほど、途中で読むのを止めてしまい、結局、そのエッセンスが掴めずに終わってしまうことも少なくない。例えば、ピケティの「21世紀の資本」は、ビジネスパーソンの間でも大きな話題となったが、700ページを超える大作であり、投げ出してしまった人も多かったのではないだろうか。

「flier」では、PC、タブレット、スマートフォン等、端末を選ばずに要約を読むことができるので、通勤や休憩等のちょっとした隙間時間を活用できる。

但し、端末間でアカウントは共有できても、読書履歴は同期されないようなので、その点は注意が必要。

4.あくまで第三者の要約

早い人で1冊数分、遅くても10分程度では読める文量だし、読みやすいので、1日で10冊、20冊と大量の要約を読むことも可能。それで、一気に知識が身についたような気がしてくることも。

しかし、自身の力で要約するのと、他者の要約を読むのとでは、その本に対する理解度は大きく異なる。また、他者の要約は、専門家の目と言えども、自分が本当に必要としている情報を網羅しているとは言えない。

効率的に話題の本のエッセンスに触れられるメリットを享受しつつも、第三者の整理をなぞっているに過ぎないことを承知しておくことが肝要。

5.ほんのり高めの料金

このサービスの恩恵を最大限受けるためには、ゴールド・プラン(2,000円/月)に加入することがほぼ不可欠だ。2,000円あれば、ビジネス書なら1冊、新書なら2冊買える程度の値段。これを高いとみるか、安いとみるかは、これまでほとんど本を買ってない人や、買って後悔した本がたくさんある人かなど、個人差が大きいところだが、課金サービスとしては比較的高い方なのではないか。

 

こんな人にお勧め

1.ネット記事やブログは読むけど、読書習慣がなく、これから習慣化したい人

ぞれぞれの本には、著者の長年の経験や専門的な知識、深い思考などが凝縮されており、読書から得られるものは質・量ともに豊か。一冊の要約は10分程度で構成されているが、この記事で約3,500字。読書スピードの平均値を控えめに500字/分として、約7分。けして長い記事ではない。少し長めのブログ記事程度の量で、話題の本の概要が掴めると思えば、モチベーションも上がるのではないか。

2.それなりに読書はするが、買って後悔した経験が多い人

おそらく、このサイトに向いていると思うのは、このタイプの人。自己啓発の意識が高く、新聞等の書評やネットのレビューを参考に買ったりするのだけど、読み進めるうちに、何か違うなと止めてしまったり、読了するも、少し時間が経ってから、何で買ったんだろうと自問してしまう。私も、そんな経験、覚えがある。

書店の目立つところに並ぶ本が多く紹介されているので、まずは、要約に目を通し、精読したい本を取捨選択するのが、効果的なのではないか。

逆に、すでに自分なりの読書のスタイルが確立されており、ポイントをまとめたりするのが苦にならない人には、物足りないかもしれない。

3.情報収集の幅を広げたい人

読書というよりは、あくまで情報収集の一環と、割り切って使うのもアリだと思う。新聞等の書評より内容的に踏み込んでいるし、質も一定水準以上に保たれている。その意味では、類似サービスもあるが、これまでありそうでなかったサービスと言えるかもしれない。

そう考えた時、現状1,400冊、1日1冊追加という量、そして、2,000円/月という料金設定をどう考えるか。

 

無料で読める要約本の中に、既に読んだことのある、あるいは話題になり興味がある本があれば、まずは、「flier」のサイトから会員登録し、その本の要約を読んでみて、自分の印象と比較してみると良い。

その上で、特集記事や、要約書リストなどを眺めながら、興味のある本が多くあれば、有料プラン(1カ月無料キャンペーンをしていることも)に申し込む感じではないか。おそらく最初の1カ月はモチベーションも高いので、それなりの冊数を読むことができると思う。1カ月もすれば、継続すべきかの判断もできるはず。

 

 

余談:私の使い方

今のところ楽しく利用しているが、個人的には、もう少しリベラルアーツ色が強くなっても良いかなぁと思うところ。近く、読み上げサービスも本格的に始まるので、ラジオやポッドキャストのような感覚でも使えるようになるのは嬉しい。

私の場合は、情報収集的な位置づけが強いのだが、その後の読書にもつながっている。とりあえず選り好みせず読んでみて、もう少し読みたいと思えば、図書館で予約している。その後、さらっと読み進めて、必要があれば、気になるところをメモに残したり。この時点で満足することが多いが、手元に置いておきたいと思うものがあれば、購入する。

これだと、時間的にも費用的にも節約できるし、自身の読書力の鍛錬にもつながる(ような気がしている)。

ご参考になれば。